ユキシロ日記

ゲームのプレイ日記をメインに、博物館、美術館、音楽など。雑多な趣味ブログです。

大哺乳類展3/国立科学博物館/2024.03

大好評を博した2019年の特別展「大哺乳類展2」から5年、大哺乳類展が再び上野に帰ってきます。
今回のテーマは「分類(=わける)」と「系統(=つなぐ)」。
見た目や内部の特徴、DNAなどをもとにグループ分けし、それらの関係性をつなぎあわせることで浮かび上がってくる哺乳類の不思議に迫ります。(公式サイトより)

楽しかった~!!!!!圧巻のリアル哺乳類図鑑、隅から隅まで興味深い情報の数々、哺乳類の不思議…!本当に面白かったのでちょっとでも生き物に興味があれば老若男女誰でも楽しめること間違いなしです。哺乳類の一員として仲間たちを知る絶好の機会!

3度目の哺乳類展

科博が開催する「哺乳類」の展覧会は今回が3度目です。2010年、2019年、そして2024年。

2019年に行った大哺乳類展2は、哺乳類が生き残るために得た能力や知恵を軸として紹介する展覧会でした。たくさんの哺乳類が紹介されていてとても楽しかったことをよく覚えています。

なので、今回大哺乳類展3が開催されると知った時、また?と思ったんです。2の時点で情報量が凄かったのでまた似たような展覧会をやるとなると同じような内容になるのでは?新しいことはあまりないのでは?なんてことを思ったわけです。

結論、完全な杞憂でした。似たような内容?…私は科博と哺乳類と学問を舐めていました。

分類学とは

大哺乳類展3のテーマは「分類」と「系統」です。前回の哺乳類展とはアプローチ方法が違います。

地球上にたくさんいる哺乳類はどのように分類されているのか。「種」とは…「属」とは…。それらは何を基準にどうやって分けるのか。展覧会はそんな感じの解説から入ります。

(ヒョウとライオンを交配させて生まれた「レオポン」の剥製も展示されています)

DNA解析ができるようになってからはそれを手掛かりに生物を分類することが可能になり、調査者の主観が入りにくく客観的に判断できるようになってきた。という解説が面白かったです。昔は人間が主観で生き物を分類していたということ…!!これとこれは見た目が似ているから同じ分類!みたいな。

よく調べてみたら全然違った!?ということも近年はたくさんわかってきたということで、そういった「見た目が似てるけど違う」「見た目は違うけど同じ分類」という哺乳類についても多く取り上げられていました。分類学とは奥が深いものなんですね。

リアル哺乳類図鑑

メイン会場の広い空間で大行進する哺乳類の皆さん。既にいろんな画像がいろんなところで出回っているのでここでは載せませんが、行進する哺乳類の皆さんを囲むような形でそれぞれの類について詳しい解説が展開されています。

この解説部分が超ボリュームでじっくり見ているとすごく時間がかかります。この展覧会、たくさんの剥製だけが見どころではないです。むしろ周囲の解説がリアル哺乳類図鑑と言っても良いかもしれません。実物の剥製や骨を見ながら生き物を知ることができる、なんて贅沢なことでしょう。

(魅惑の角を持つ哺乳類の皆さん。角にも色々あるんですね)

(お尻の撮影も忘れずに。相変わらずでっっっかいミナミゾウアザラシさんは画面に収まりませんでした)

センザンコウ。昔から惹かれる存在でしたが今回の展覧会でがっつり好きになりました。

アルマジロとセンザンコウの違いもよくわかりました。似ているように見えますが全然違うんですね…!!体に鎧を持つ彼らですがアルマジロは骨、センザンコウは皮膚。分類も違います。生き物って本当に面白いな~。

実は展覧会の裏テーマでは?と思うくらい頻出していた「収斂進化」という言葉。これも面白かったですね~。私はポケモンSVをやっている時に話題になっていたのでこの言葉と意味を知りましたが、生き物…面白すぎますね。

博物館の好きなところ

最新の知識を教えてくれた大哺乳類展3ですが、まだまだわからないことは多いと。技術の発展に伴いより細かく研究することができるようにはなったけれど、すべての哺乳類を知り尽くしたわけではない。これからも研究は続いていく…というようなことが書かれていました。

私は研究者ではなく専門知識も乏しいです。でも生き物が好きで博物館が大好きです。

大哺乳類展3を堪能して、哺乳類の不思議な生態に触れ、いろんな生き物がいるんだな~と思うと同時に、地球って本当に奇跡の惑星なんだなと思いました。こんなにも多種多様な生き物が同じ惑星で生きている。人間はその中の一部でしかない。

さらに言えば自分というたった一人の存在なんて地球の規模と神秘性の前では取るに足らないものにすぎない。博物館でたくさんの情報に触れるといつもそんなことを考えます。悲観的になっているのではなく、自分の小ささや大したことのなさを知ることでなんとなくですが生きるのが楽になるような…そんな気がするんです。小さな悩みが全部どうでもよくなる感覚というか…。

大哺乳類展3もそんなことを思ったのでとても良かったです。博物館、科博、大好きです。

おまけ

今回も科博めしをいただいてきました。最近いつ行っても大混雑なムーセイオン(科博のレストラン)ですが、整理券を取りさえすればあとは館内をうろつきながら順番を待っていればいいだけなので、待ち時間にビビっても整理券を取ってみてほしいなと思いました(入口で諦めて去っていく人を毎回見るので…)。

特別展記念メニュー「しあわせ絆牛ロースの低温調理 狩人風ソース」!お皿に乗っている色んな料理、全部美味しかったです。超満足。

こちらは特別展の記念デザート「シロクマさんのバニラタルト ショコラムースとベリージュレ」です。シロクマではないですシロクマさんです。可愛いし美味しいし大満足。

大哺乳類展3-わけてつなげて大行進|2024年3月16日(土)~6月16日(日)|国立科学博物館(東京・上野公園)

※追記。海生無脊椎動物の方ももちろん行きましたよ…!↓

知られざる海生無脊椎動物の世界/国立科学博物館/2024.03 - ユキシロ日記

 

国立科学博物館 他の展覧会感想(の一部)

知られざる海生無脊椎動物の世界
特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」
恐竜博2023
特別展「毒」
WHO ARE WE 観察と発見の生物学
化石ハンター展
特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」
木組 分解してみました
植物 地球を支える仲間たち
加速器 -とてつもなく大きな実験施設で宇宙と物質と生命の謎に挑んでみた-
大地のハンター展
メタセコイア-生きている化石は語る-
特別展「和食」
絵本でめぐる生命の旅
特別展ミイラ
風景の科学展 芸術と科学の融合
恐竜博2019
ビーズ 自然をつなぐ 世界をつなぐ
大哺乳類展2
日本を変えた 千の技術博
特別展 昆虫
特別展 人体 神秘への挑戦
特別展 深海~最新研究でせまる“生命”と“地球”~ 

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博物館関連の感想まとめは【こちら】からどうぞ

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