ユキシロ日記

博物館、美術館、音楽、ゲームなどが好きです。書きたいことを書いています。

「2121年 Futures In-Sight」展/21_21 DESIGN SIGHT/2022.02

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古くから人々は、明日の天気から、その年の作物の収穫、将来の国の繁栄まで、まだ見ぬ先の世界を捉えるために、さまざまな予言や予測を行ってきました。近年では、情報解析や計測に関するテクノロジーの著しい進歩に伴い、より精緻な予測が可能になっているように感じられるかもしれません。しかし、そもそも「未来」は過去の延長線上にだけ存在するものでしょうか?

本展では「Future Compass」(未来の羅針盤)というツールをきっかけに、未来を思い描くだけでなく、現在を生きる私たちの所作や創り出すものに内在する未来への視座を、デザイナーやアーティスト、思想家、エンジニア、研究者など、多様な参加者たちとともに可視化していくことを試みます。

そして、本展は、多くの「未来への問い」を準備することで、「未来を考える行為」そのものを考える場にもなっています。来場者の方々が、デザインとともに明日を創造していくための豊かな洞察(insight)を考える機会となることを目指します。(公式サイトより)

未来を想像する

面白かった~!そうだろうとは思っていましたがやっぱり私が大好きなタイプの展覧会でした。

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上の写真は会場風景です。これだけ見ても全く意味がわからないと思います。私も初めはなんだこれ…と思いました。実際に行ってこの空間の中に身を置いてみないとわからない感覚があると思います。

ざっくり言うと、この展覧会は「未来について考えてみよう」というものです。雑すぎる説明だということはわかっていますがまとめるとこうなるはず…です。会場内では、様々な分野の専門家が未来をテーマとして語っています。その内容が白い大きな柱に書かれていて、様々な視点から未来を考えるきっかけとなりそうな問いかけが溢れています。「読むもの」が多いという斬新な展覧会です。

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1920年に生きていた人たちによる100年後(つまり現在)の想像。とても面白かったです。100年という時間は長いようで短くてやっぱり長い…。こうやって100年後を想像してもその時に自分はいない。未来を想像するという行為はとても儚いことのような気がしてきました。そんなに長生きしたくないな…と日ごろから思っていますが、100年後の世界がどうなっているかは気になります。でも知ることはできない…やっぱり儚いですね。

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私はこの方の問いかけが刺さりました。未来を想像することは、もしかしたら無駄な行為かもしれないけれど、それでも想像することをやめてはいけないんだなぁと思うと同時に、何かについて「想像する」ということを肯定してもらえた気がしました。

世の中、行動が大事とよく言われます。それはその通りですが行動の前にあるものは想像なのかもしれません。想像しなければ人は動けないのでは…?とも思います。私は昔から何でもごちゃごちゃと考え込むことが多く、それが好きだという自覚がありながらそれが原因で悩むこともありましたが、これからも色々と想像しながら考えることをやめなくていいんだな、と思いました。頭、動かしていきましょう。

未来の姿

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最初から最後まで哲学的な展覧会でした。未来とは何か、現在とは何か、時間とは…?これらの問いは哲学という学問が追及する問いでもあります。私は大学で哲学を専攻していたのでこういう問いは大好きです。混迷を極める世界で、一見価値がないように思える無意味な問いこそ、考える必要があるのかもしれないなぁと思います。

上の写真は展示物のひとつです。100年後は食べ物の原型を知る人はいないかも…といったようなことが書かれています。確かにそうかも…。現在既に食べ物は切られた状態で売られていることが多い気がします。本当かわかりませんが、魚に骨があることを知らない子供がいるという話を聞いたこともあります。本物を知るということが、今より難しくなっているのが未来の姿かもしれません。

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ほかにも面白い展示がありました。左は音楽の記憶媒体が変化してきたことを表すものですが、今は音楽を聴くだけでなく写真を撮るのも何をするのもスマホひとつあればできます。昔は分かれていた役割がひとつにまとまってきているということを示す展示物です。100年後はどうなっているのか…。

そして右では「100年後の人間にとってリアル(現実)の担う意味とは何か」と書かれています。これはあらゆる分野が考えていくことになるであろう問いですね。なんでもバーチャルでできるようになればなるほど、リアル(現実)の価値もまた高まっていくのではないかなぁと私は思っています。例えば自分の話をしますが、音楽ライブは配信よりリアルの方が絶対に良いです。美術館で絵画を観るのもリアルの方が良いです。本は紙の本が好きです。

100年もあれば世界が大きく変わるということは歴史が証明しています。2121年、どんな世界になっているか今生きている人間のほとんどは知ることができませんが、こうして未来について想像している人間が100年前にいたということを未来の人たちが知ってくれたら面白いだろうなと思いました。

21_21 DESIGN SIGHT | 企画展「2121年 Futures In-Sight」展 | 開催概要 (2121designsight.jp)

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