「アナザーエナジー展」では、今なお世界各地で挑戦を続ける70代以上の女性アーティスト16名に注目し、その活動に光を当てます。16名の年齢は71歳から105歳まで、全員が50年以上のキャリアを誇ります。
また、出身地は世界14カ国におよび、現在の活動拠点も多岐にわたります。彼女たちは、それぞれが置かれた環境や時代が激しく変化し、美術館やアート・マーケットの評価や流行が移り変わるなか、それらにとらわれることなく独自の創作活動を続けてきました。(公式サイトより)
70代以上のアーティスト
この展覧会に行ってみたいと思った理由はこれでした。全員が70歳を超えたアーティスト。私より倍以上生きている人たちの作品を見てみたいと思ったのです。
昨年の12月ぶりに行った森美術館は、チケット売り場が近未来的な雰囲気になっていました。いつ進化したんだろう。
この展覧会で取り扱うのは16名のアーティストです。一人ずつ順番に紹介していくような流れだったのですが、16名って結構多いです。作品も小さい絵画から部屋いっぱいの大きなものまで多種多様。そんなたくさんの作品も堂々と展示できるのはとにかく広い(と行く度に感じる)この美術館の利点のような気がします。
そしてこれも行く度に感じるのですが、この美術館は作品の解説文がちょっと難しめな気がします。少なくとも小さい子供が読んで理解できるものではなさそうです。
そんな中わかりやすいのは動画!今回は16名のアーティスト一人ひとりにインタビューをした動画が流れていました。おそらく森美術館が独自にインタビューしたものだと思われますが、これがとても良かったです。
インタビューの内容は「あなたにとってアートとは?」や「未来はどうなると思うか」(うろ覚え)のような哲学的な問いが多いように感じましたが、それらの問いに対する答えが本当に多種多様で面白かったし、皆さんそれぞれ自分の考えを必ず持っていてそれを語ることができる。これぞアーティストだと思いました。
というのも、世界で活躍するようなアーティストはみんな必ず軸のようなものを自分の中に持っていて、当たり前のようにそれを語ることができる。自分が表現したいものがあって、自分の中に考えがあって、それをアートとして生み出している。
そんな人たちの作品だからこそパワーを感じるのかもしれないなぁと思いました。
力を感じるアート
出展アーティスト&作品リスト | アナザーエナジー展: 挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人 | 森美術館 - MORI ART MUSEUM
私が好きだなぁと思ったのは少し上の方で写真を載せたカルメン・ヘレラさんの作品でした。御年105歳…!!活動歴は70年以上!!直線が好き、角度が好き、秩序が好きだとインタビューで語る姿(細かい部分はうろ覚え)がとても印象的でした。私も好きです。
そして大阪生まれの三島喜美代さん。喋る姿は親しみやすい大阪のおばあちゃんといった感じですが、作品はドーンと大きく存在感があってインパクトも凄いです。写真ではわかりにくいですが、作品の横を通るだけで圧倒されるよう力を感じました。
まとめのような何か
生まれも育ちも全然違う、そんな16名の女性が生み出すアートを浴びて、確かになんらかのパワーをもらったような気がしました。長く生きていれば世界の状況も身の回りの状況も変わる。そんな中自分はどうしていくのか。彼女たちの長い人生と活動歴を垣間見て、そんなことを考えるのも時には大事だよなぁ…と思いました。
ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ
私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会
STARS展:現代美術のスターたち—日本から世界へ
未来と芸術展
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