(画像はイープラスの公式チケット情報ページより)
2021年2月11日、NEO PIANO CO. LABO.(ねぴらぼ) “Invention” が開催されました。昨年7月に行われた配信による無観客ライブの第二弾である今回は、副題として“Invention”と名付けられています。前回は演者もスタッフも観客もみんなが初めてのライブでしたが今回は二度目。
二度目とは残酷で、一度目と同等の感動は当たり前、もっと言えばそれ以上の感動をください、と観客は無意識にも期待するものだと思っています。私もそうです。
NEO PIANO CO.LABO.(ねぴらぼ) “Invention” 開幕の前に思うこと
1/23に↑のような文章を書きました。告知の動画からホームページやグッズにいたるまで、自分が感じたことを思うままに書いたものです。これをライブより前に書いたのは感想文とは別にしたかったからというのもあるので、ここではライブの感想を書きます。大体どんな雰囲気のステージかということもわかっているつもりなのですが、きっとそんな想像を超えるようなステージを魅せてくれるのだろうとワクワクしながら再生ボタンをクリックします。
ライブの感想(流れに沿って)
ライブ、観終わりました!今回もまずは個々の感想から。と最初は思っていたのですが、やっぱり流れに沿いたくなったのでそうします。
「Invention to Symphonia」
この楽器は…?バッハのような雰囲気…からスタートし、ディズニーランドのパレードを彷彿とさせる明るい音楽が聞こえてきました。これから楽しい時間が始まるよ感が凄い。(エレクトリカルパレードらしさ全開で楽しかったです。最後のボイス、完全に夢の国のパレードでしたね)。
「ドラえもんのうた」
ディズニーの次にドラえもんがくるライブある!?この時点でなんでもありなライブだということがわかります。夢いっぱい!かてぃんさんによるやたらお洒落なドラえもん。このどらやきにはアルコールが入っているし、このドラえもんはタワマンに住んでいます。これはバーでバレないドラえもん。
「Spain」
次は菊池さん。暗い中で音が鳴った瞬間これは菊池さんだ!とわかりました。そしてこの旋律はまさか…スペイン!そうそう菊池さんってこういう丁寧で雰囲気重視な感じの弾き方もできる方なんですよね!(超上から目線ごめんなさい)。お洒落な菊池さんの音とても好きです。なんというエモーシャルなアドリブソロ。後半は完全に菊池さんの世界でした。これドラムの方も凄いわ。ギターソロもよきかな。お酒飲みたくなってきました。
「新宝島」
ござさんも音でわかりました。やっぱりみんな違いますよね。曲は新宝島。前回のねぴらぼでは宝島を弾いたござさん、今回は新が付きました!!!繋がっていたなんて思わなかった!そしてお洒落アレンジ!!!ござさんのジャズ良いですね~。普段はリズムの部分も自分でやってしまうござさんですが、今回はリズムをドラムに任せている分、表情豊かな演奏をしているように感じました。
「World&Me」
キター!このイントロはずるいでしょう!けいちゃんのターンだ~!と思ったらかてぃんさんがいるんですけど!!!これは演出が上手い!最高!!って全員いるし!!!!
本当にびっくりしました。まさかこの曲を4人でやるとは思わなかった。まだ始まってそんなに経っていませんが想像の上をいっている…素晴らしい。全員のソロがこの曲の中に用意されてるの最高すぎませんか。けいちゃんスペシャルでしたねいろんな意味で。
MCコーナー1
4人による自己紹介。今回は4人で回すのでしょうか。喋りができない人たちではないと思うので個人的にはこのスタイルが良いと思います。やりたい放題期待しています。皆さんの発明に対する思いを感じるトークでした。
「ラフマニノフメドレー」
ここで菊池さんによるラフマニノフメドレー。このタイミングでクラシックに寄るところ、本当に自由という感じがして楽しいです。ねぴらぼというイベントにとって、音楽のジャンルはあってないようなものなのかもしれませんね。この青い照明、前回も印象的だったので記憶に残っているのですが、今回も菊池さんを照らす青が曲の壮大さと相まって本当に美しかったです。
「Everything」
菊池さんとござさんでこの曲!?こんなことを言うのもアレですが想像の逆をいくような選曲だなぁと思いました。なんというか、しっとり系がくるとは思わなかったんですよねこの2人のコラボって。新しいことに挑戦しようとする意気込みが伺えます。ひとりで演奏しても十分に美しく弾くことができそうな2人があえて一緒にこの曲を弾く。美しくないわけがありません。最高でした。
「ソーラン節」
ソーラン節!?ござさんちょっと!!!けいちゃんと一緒って!いやいや何回予想裏切ったら気が済むんですかという話なんですけどまさかソーラン…。昨年夏のアレがあったからもうござさんのソーラン節を聞くことはないんだろうなと勝手に思っていました。こんな大舞台で弾くなんて…なんという…。それにしてもこのアレンジもお洒落でカッコイイですね。またお酒が必要だ。こういうフュージョン?も好きです。畳みかけるようなところからラストまでの流れ、とても好きでした。
「caribe」
今度はかてぃんさんと菊池さんのコラボ。この曲は知らなかったのですが調べてみるとミシェルカミロの曲なんですね!前回かてぃんさんはonfireをやっていましたが、確かに雰囲気が似ているような気がします。ラテン系の曲も大好きです。かてぃんさんがこういう曲似合うというのは知っていますが、菊池さんも似合うな~。いろんな曲を絶妙に混ぜ込む菊池さん素敵です。
「浄土」
けいちゃんのターンきました。これか~みんなが(?)浄土浄土言ってたやつは。あまり詳しくないので初めて聴くのですが、カッコよすぎて笑った。ピアノだけではなく様々な音を使ったひとつの曲。けいちゃん…ただ者ではないことはわかっていたつもりですが想像以上にただ者ではないことがわかりました。作曲の才能だけではなくアーティストとして何か光るものを持っているとしか思えない。というかこの曲本当に良いですね!初めて聴いてこれだけ引き込まれるのは凄い。
「Lingus」
今度はまた少し雰囲気の違う曲。掴みどころがないような不思議なリズム、4人それぞれがいろんな楽器を触り、音で実験して遊んでいるような感じがしました。ござさんが突然入れてきたこんぺいとうの踊りが良かった…!グランドピアノはもちろん素敵ですが、私は電子音も割と好きです。ドラムがリズムを刻んでいる上で好きなように暴れる(ように見える)4人、自由気ままに見えますがきっとこれは念入りに打ち合わせをした結果のように思います。カッコよかった。
MCコーナー2
ここで一息。トークになると急にゆるゆるになる4人。このギャップも良いと思います。あ!衣装変わってませんか!?(本当にここで初めて気付いた)このあとトークでも触れてくれました。サポートメンバーの紹介、大事です。今回本当にこの人たちの力も大きいと思います。鍵盤にはない魅力で支えてくれてありがとうございます。
「Dancando no Paraiso」
かてぃんさん、5年越しのリベンジを果たすということでこの曲。私は上原ひろみさんには全然詳しくないのですが、なんだかとんでもない人だということは知っています。あ、でもこの曲聞いたことがあるような気が。ぬるぬると軽やかに動くかてぃんさんの指。かごめかごめのフレーズが聞こえたような気がしましたが気のせいか…?すぐお洒落なソロに戻ったからきっと気のせい。(かてぃんさんの混ぜ方はお洒落過ぎて気付かないことがよくあります)。
「YABUSAME」
前回披露してくれた鏑矢に続き今回は流鏑馬。最初から変態(すみません)だ~。リズムもメロディーも普通じゃない、そんな強いオーラが出ているのがわかります。オリジナル曲を作ろうといってこれが出来上がるの凄いな…。聴けば聴くほど深みにハマるような曲だなと思いました。サビ?部分の何とも言えない解放感が癖になります。
「透明シンデレラ」
ここでけいちゃん2曲目のオリジナル。何これカッコイイ。初音ミクとのコラボですね。ミクと一緒に歌うボカロPは何人か浮かんできますが、けいちゃん…彼にしかできないような凄まじくカッコイイ曲を生み出してしまいましたね…末恐ろしい人だ…。けいちゃんのオリジナル曲みんな良いなぁ。ピアノも弾けるんですよこの人(錯乱)。
ミニMCコーナー
ござさんのマイクテストで顔がゆるみました。次はござさんのオリジナルとのこと。これは超期待。こんな場でも良かったらお聞きくださいって…聴くよ!!
「清新の風」
ござさんは即興でもオリジナルを作ることができる人だと知っています。そんなござさんがこのイベントのために作った曲。元気になるような爽やかで前向きで柔らかい感じがする曲でした。聴いていて足取りが軽くなるようなそんな感じ。今が辛くても一筋の光が見えているようなそんな感じ。素敵な曲でした。
「Room335」
初めて聴く曲でした。これも爽やかで前向きな感じが、そして楽しい時間が終わりに近づいている感じがしました。ねぴらぼでは超絶技巧的な魅せ方をしてくれる4人ですが、この曲ではみんなが伸びやかに弾いているような感じがして、これはこれでやっぱり良いなぁと思いました。
MCコーナー3
終わりに向かう空気を感じつつ、ゆるやかなトークが続きます。皆さん演奏に力を入れすぎているせいか言語がいろいろおかしくなっている気がするのですが、それもライブならではということで。それでも私は4人のトークで流れを作った今回のやり方は良いなと改めて思いました。
「Some Skunk Funk」「ボレロ」
ラスト2曲。Some Skunk Funkも良かったのですがボレロが衝撃的すぎたのでこっちのことばかり書きます。これは誰がやろうと言ったのでしょう…よくやった!と言いたいです。ピアノ曲ではないこれをよくここでやろうと言ってくれました。どんどん激しく豊かに展開していくこの曲、ねぴらぼ“Invention”のコンセプトや4人のスタイルにもピッタリな気がします。まさにここでしか体験できないような演奏。私はボレロの終わり方が大好きなのですが最高でした。ライブ最後の曲としても良かったと思います!
ライブの感想(全体を通して)
楽しかったです。前回にはなかった(気がする)予想を裏切られるような構成には本当に驚きました。ピアニストを4人集めればOKというライブではなく、この4人だからこそできる演出そして演奏、そんな思いを感じる構成と演出でした。ソロあり連弾あり何でもあり、可能性を追求していく4人の姿に胸が熱くなりました。
正直に言いますが前回より今回の方が好きです。しかしそれは前回があったからこそ。初めての経験を経て進化した4人の演奏・パフォーマンスを観ることができて嬉しく思います。自由に好きなように弾いているように見えますが、きっとその裏にはたくさんの打ち合わせや練習があったのだろうと感じました。試行錯誤の上で出来上がった素晴らしいステージなのだと思います。
4人の実力はもちろん、画面に映っていないたくさんの人が関わって作り上げたステージ、期待を裏切らないひとつのライブを届けてくれてありがとうございました。願わくばリアルライブをいつか体験することできれば!と思います。会場でこの空気に触れたら自分がどうなるのか、考えるだけでワクワクしてきます。
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以下、過去に書いた感想です。
NEO PIANO CO. LABO.(ねぴらぼ)と私のこと
NET PIANO FUYU MATSURI 2021(ネピフユ) 感想
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