ユキシロ日記

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古典×現代2020 時空を超える日本のアート/国立新美術館/2020.07

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国立新美術館に初めて行ってきました。ここにあったんですねこの美術館!おかげさまで六本木と乃木坂の位置関係を把握することができました。

温故知新

チケットを買ったのはもう随分前のことです。展覧会のタイトルやテーマに漠然と惹かれ、ちょっと行ってみるか~くらいのノリで前売りを買いました。まずは、開催おめでとうございます。いろんな美術館が各々工夫して展覧会を開いてくれていることに感謝しています。

さて、古典×現代とありますが、公式サイトを見てみると一番最初に書かれているのが「故きをたずね、新しきを知る。」という言葉です。この企画展は「温故知新」がテーマなのだそうです。とても好きな言葉です。こんな素敵なテーマを持って開かれる展覧会、どんな体験をさせてくれるのでしょうか。

正直なところ、行ってみるまでこの企画展のテーマが自分の中でよくわかっていませんでした。昔のアートと今のアートを掛け合わせて新しい何かを見いだすような感じなのかな?と思っていたのですが、新しい何かを~というよりは本当に「掛け合わせる!」といった感じで、その合わせ方も作家によって全然違いました。

8つの空間と作品

「江戸時代以前の名品と、8人の現代作家たちの作品をペアにしてご紹介する」(公式サイトより)というのがこの企画展の内容です。天井が高い大きめのスペースが8つあって、それぞれの空間がひとつの作品として成り立っているような、そんな感じがしました。8人の現代作家が古典作品とそれぞれ向き合い、その上で生み出された空間が8つあります。

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どの部屋も本当に雰囲気が全く違って、こんなにテーマもアプローチも表現方法も伝えたいであろうことも、何もかも違うのによくひとつの企画としてまとめたなぁと思いました。が、なんだかすごくまとまっているように感じるのは理由があって、現代作家の皆さんすべて「過去の作品に触れてそこから何かを感じ取り」そのひとつの答えとして作品を提供しているという共通点があるからだと思いました。

アートの感じ方

古典x現代2020時空を超える日本のアート|会場風景

↑このページに動画があるのですが、これでこの企画展がどんな雰囲気かよくわかると思います。作家それぞれが語るシーンもありますが、これと似たような感じで会場も作家コメント(のようなもの)が各部屋でパネルとして読めるようになっていました。これです!これが私は読みたかった!

こう…なんというか、現代アートってぶっちゃけよくわからないんです。見ただけで作家の意図が汲めればそれはそれで凄いのですが、大抵はよくわからないのでこういった作家自身の言葉を読んで「あーこれはこういうことが言いたいのか」というのを知ってからまた作品を見ると見え方が違ってきたりする。そういうのが現代アート鑑賞の楽しさのような気が私はします。

この展覧会はその名の通り、古典と現代が合わさってできています。現代アートの中に古典が取り込まれているのか、それとも古典作品の中に現代アートが入り込んでいるのか、人によって感じ方が違うだろうなと思います。 

哲学的なアート

この「人によって感じ方が違う」という点、そしてもうひとつ「物事の本質を見つめたがる」姿勢?がとても哲学的だなぁと、会場を歩きながら思っていました。というのも、8人の作家の作品がそれぞれある中、生と死、仏教の思想、人の精神、空間etc…、形のない概念的なものを見つめて探ろうとしている人ばかりだと感じました。そしてやっぱり哲学とアートは繋がっているんだなと思いました。

アートとは何かというような話を始めると夜が明けてしまうのでここではできませんが、このての話が私は大好きなので(余談:大学では哲学専攻でした)、この展覧会は自分が思っていた以上に色々刺さりました。頭が混乱しながらも回転するこの感じ、とても好きです。

作品を生み出す作家とは

少し話がズレますが、作品を生み出す人たちのことについて考えることが最近よくあります。芸術の世界で生きる人たちが作品を生み出す動機ってなんなのでしょう。何のために誰のために彼らは作品を作るのか。いろんな作家がいるとは思いますが、プロとして一線で活躍している作家に共通していることは「意志があること」なのかなと、この展覧会を通じて感じました。

8人の現代作家の皆さんそれぞれ古典に触れた上で、自分はこう感じた、だからこれをこのように表現しました、というはっきりとした意志がある。思えば活躍している芸術家で意志のない人は見たことがない気がします。作品が万人に理解されるかどうかは別として自分の中に確固たるものを持っている、そんな人が生み出す作品だから鑑賞する私たちも何かしら感じるものがあるのではないかと考えました。

最後に

このままだと終わりが来ないのでこのへんでまとめたいのですが、まとまりません。全然まとまりません。でもこの展覧会、想像していたよりかなり面白かったというのが私の感想です。不思議な8つの空間で物思いに耽ったり何かしら考えたり、会場を後にした時の満足度も高く、良い体験ができました。

ひとつだけ望みを言うのなら…古典として紹介され展示されていた作品の作家たち、過去の人たちということなのですが、彼ら過去の作家たちがこの展覧会を見たらなんて言うかなぁ、と思いました。自分の作品をこのように使われた感想が聞いてみたかったです。この時代も面白いものがあるなと思ってくれたら良いですね。

kotengendai.exhibit.jp

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国立新美術館を遊びつくす (saita mook)

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