ホテル雅叙園東京
旅行に行く習慣がほとんどないのでホテルという場所にもあまり縁がない私ですが、先日珍しくホテルに行ってきました。目黒駅から歩いて5分くらい、すごい坂を下ったところにある「ホテル雅叙園東京」という場所です。
こういう雰囲気を和モダンというのかもしれません。和洋折衷な内装でとてもお洒落でした。
鯉が泳ぐホテル。涼し気で良いですね~。
百段階段
「百段階段」とは通称で、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館にあたり、1935(昭和10)年に建てられた当館で現存する唯一の木造建築です。食事を愉しみ、晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。(公式サイトより)
文化財「百段階段」の歴史と各部屋の紹介|東京都指定有形文化財「百段階段」 – ホテル雅叙園東京
存在は知っていていつか行ってみたいと思っていた場所ですが今回は前もって予定していたわけではなく、夏の展覧会情報を調べている時にこの企画展が目に入りその場の勢いで予約!時には勢いも大事ということでその2日後に行ってきました。
こちらが「百段階段」です。趣があります。靴を脱いで入る場所なので自分の足で階段を上る感覚がよくわかり、こんな感じの階段が(10分の1くらいですが)昔祖父母の家にあったな~懐かしいな~と思いながら上りました。
竹取物語、葛の葉伝説、見るなの花座敷、天女の羽衣……。
普段使われない奥の間から見つかった巻物には、昔この場所で起こった不思議な話が綴られていました。夢か現かまるでおとぎばなしのような物語の扉が、階段をあがる度に開いていきます。音楽や香りとともに美しく妖しいおとぎばなしを、五感で体験する夏のひと時をお愉しみください。(公式サイトより)
この階段の横に部屋がいくつかあって、各部屋を最大限に活かしたイベントが現在行われています。それが「和のあかり×百段階段2024」です。物語をイメージさせるような展示品が並んでいます。
こちらは「十畝の間」。この部屋のテーマは「竹取物語」です。部屋の名前にもなっている荒木十畝が手掛けた天井画はそれだけで素晴らしいですが、そんな部屋に竹を使った作品や月が浮かびます。写真では伝えきれない空間の良さが広がっていました。
私が一番好きだと思った部屋がこちら「草丘の間」で、テーマは「鯉の滝登り」。滝を登りきった魚だけが龍になる伝説。登竜門という言葉の元にもなっているお話です。
ほかの部屋もそうですが、ひとつの部屋に一人の作家の作品があるのではなく、多数の作家の作品が区切りなどもなく展示されています。私たちはそんな部屋に足を踏み入れその空間に入っていきます。
これは…良いイベントですね!!!ほかでは体験できない良さがありました。空間を上手く使った展覧会はたくさんありますが、ここはまさに「この場所にしかない」ものを活かした構成や演出が上手で、とても良い体験ができました。
和のあかり×百段階段 2024 ~妖美なおとぎばなし~|出展者紹介 – ホテル雅叙園東京
元々この百段階段に連なる各部屋は、料亭から始まり結婚式場や宴の会場として人々をもてなす場でした。部屋では当時の絵師たちが手掛けた天井画を始め、優美な装飾がたくさん見られます。
サイトで紹介されている通りこの企画には多くのアーティストや団体が参加していますが、現代で活躍する彼らと過去活躍していた彼らの作品が同じ空間に存在している、その事実がまたとても良いな!と思いました。過去と現在は繋がっているんですね。
おまけ
チケットを予約する時、お食事付きプランがあることを発見しました。普段ホテルで食事をする機会など皆無。毎日生きてるだけで偉いし贅沢しちゃうか!!と思い、自分としてはかなりの贅沢ランチを堪能してきました。最高でした。
和のあかり×百段階段 2024 ~妖美なおとぎばなし~ – ホテル雅叙園東京
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