妖怪は、日本人が古くから抱いてきた、異界への恐れ、不安感、また〝身近なもの〟を慈しむ心が造形化されたものです。
本展では、古くから日本で愛されてきた妖怪、すなわち〝異界への畏れの形〟の表現の展開を、縄文時代の土偶から、平安・鎌倉時代の地獄絵、中世の絵巻、江戸時代の浮世絵、そして現代の「妖怪ウォッチ」まで、国宝・重要文化財を含む一級の美術品で紹介します。民俗学にかたよりがちだった従来の妖怪展とは一線を画す美術史学からみた〝妖怪展の決定版〟です。(公式サイトより)
大妖怪展
「妖怪」と聞いて心ときめいて初めて江戸東京博物館に行ったのがこの時でした。もう5年ほど前になるんですね…。
土偶から妖怪ウォッチまでという攻めた副題がついていたこの展覧会は、その名のとおり古くから今日まで親しまれてきた「妖怪」にスポットを当てた夏にピッタリな内容でした。
個人的には、この副題に若干の無理やり感を覚えなくもなかったのですが、こうして現代にまで続く妖怪の歴史と存在について、共通点や繋がりを見出そうとする展覧会の姿勢はすごく好きです。
妖怪…あまり詳しくはないですが魅力的な存在だなぁとはずっと感じています。日本の文化を語る上ではずせない要素だとも思います。人間ではなく動物でもない不思議な存在…人にとって良いのか悪いのか…考えれば考えるほど魅力が溢れてきます。
大きなブームにはならなくても常にたくさんのファンがいて研究者もいて、いろんな技術が発展し続ける今もなお存在感が消えない「妖怪」は、きっとこの先もずっと私たちの近くにいるんだろうなぁと思っています。
常設展
この時に初めてこの博物館に行ったので、初めての常設展も新鮮で楽しすぎて興奮した記憶があります。
常設展は入り口から入ってすぐに復元された日本橋が目に入ります(左の写真)。ここを渡って江戸ゾーンの展示から始まり、後半は東京ゾーンという流れなのですが、本当に広い!見ごたえたっぷりな博物館です。
江戸ゾーンでは江戸時代の人々がどんな暮らしをしていたかがわかるような展示物で溢れています。歴史の教科書よりももっと身近に江戸時代の人を感じることができます。左の写真は江戸時代のトイレです。
過去と現在の東京を繋ぐという最後のコーナーには、ファミリーコンピューター展示物として飾られています。小さい頃これ触ってました。私のゲーム好きの始まりです。他にも懐かしいものでいっぱいなこのコーナー、その後も江戸東京博物館に行く度、見る度に自分も年を重ねたんだなぁと感慨深くなるコーナーでもあります。
大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで - 江戸東京博物館 (edo-tokyo-museum.or.jp)
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