ユキシロ日記

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戦時下 東京のこどもたち/江戸東京博物館/2017.03

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ふらっと江戸東京博物館に行きたくなり行ったこの日、ちょうどやっていた企画展がこれでした。この博物館に来るのはこの日が2度目だったのですが、初めて来た時に抱いた感想がさらにここで強くなったような気がしたので、そんなことを思い出しながら書いてみたいと思います。

常設展語り

まず、私は歴史の勉強をろくにしてきたことがないように思います。学生時代の日本史や世界史は暗記科目のような感覚でした。学生時代に勉強する「歴史」と言うと何年に何が起こった、その結果どうなった、というようなことが主だと思うのですが、実際はそんな単純なわけはなくて、何かが起こった時、そこには必ずその時代を生きていた人間がいるんですよね。年表で歴史を辿るだけでは見えてこないその時代を生きていた人たちの姿が見えてくる…江戸東京博物館は全体を通してそのようなつくりになっているように感じます。

そんな江戸東京博物館の常設展、大きく分けて2つのエリアで構成されています。案内通りに進んだとして前半は江戸ゾーン、後半は東京ゾーンとなっています。(余談1:建物のでかさがすごいインパクトですが入り口もこんなところから入るの?と思いますよね。しかも入ったら橋ドーンですよ)。

私はどちらかというと後半の東京ゾーンが好きです。文明開化~東京大震災~空襲~高度成長期、といった感じの流れで展示は進んでいきます。どのコーナーも(何故か)勉強した記憶がないことばかりで初めて行った時は本当に新鮮な情報たっぷりでとても勉強になりました。本当に勉強になりますここ。(余談2:視覚的に見せてくる展示物が圧倒的に多いのですごくわかりやすくて良いと思います。やっぱり目から入る情報って強いんですよね。色々目移りしてしまいます)。

戦時下の生の声

さてこの時やっていた企画展「戦時下 東京のこどもたち」ですが、常設展にもある展示内容をさらに濃くしたような内容でした。戦争という歴史上の出来事、その出来事の奥にある事実に触れながら彼らの日々の暮らしが見えてくるとても良い企画展でした。その時に生きていた庶民(ここ重要)がどういった暮らしをしていたのか、特にここで取り上げられている子供という存在、現代を生きる私たちはこういったことは見ようとしなければ見えない部分です。

私もよく知りませんでした。いや…全く知らなかったと言ってもいいかもしれません。私は戦時下を生きたことのない人間です。想像力には限界があります。しかしここに展示されていたのは戦時下の子供たちの暮らしを想像できるようなリアルな資料でした。記憶が曖昧なのですが確か日記のようなものが展示されていました。常設展にもこのような展示物はありますが、国のやり方を疑問視していたり不便な生活に対する不満だったり、日記の声はまさに生の声でした。(余談3:常設展には戦時下のラジオ音声を聴けるコーナーがあるのですが初めて聞いた時はなかなかの衝撃でした。戦争を正当化するような国のラジオ…まるで洗脳しているかのような…。昔の日本は本当にこんな感じだったんだ…と)。

そんな貴重な資料がたくさん展示されていたこの企画展。常設展のついでに行ったような感じでしたが、本当に行けて良かったです。勉強になるというのもそうなのですが、そういった堅苦しい雰囲気ではなく肌で当時を感じることができるというような…そんな感じです。この博物館にはこの博物館ならではの良さがあるので、少しでも気になる方には行ってみてほしいなと思います。とっても横に広い博物館です。 

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