ユキシロ日記

ゲームのプレイ日記をメインに、博物館、美術館、音楽など。雑多な趣味ブログです。

特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」/国立科学博物館/2023.11

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されて10年 。世界中でますます注目の高まる和食を、バラエティ豊かな標本や資料とともに、科学や歴史などの多角的な視点から紹介します。日本列島の自然が育んだ多様な食材や、人々の知恵や工夫が生み出した技術、歴史的変遷、そして未来まで、身近なようで意外と知らない和食の魅力に迫ります。(公式サイトより)

開催おめでとうございます!

開催おめでとうございます!!!3年前、会場準備も終わってあとは開催日を待つのみという状況の中、コロナの影響でなくなってしまった幻の展覧会「和食展」が帰ってきました!!

当時、社会の閉塞感もありましたが楽しみにしていた特別展がなくなったことがショックすぎて、せめて図録だけでも買おう…としょんぼりしながら図録を買ってその感想を書いたのが2020年6月の話です。あれから3年以上経ったんですね…。

大筋は変わっていないと思いますが、展示の仕方は3年前と比べて少し変わっているようです。2023年、新たな和食展、本当に開催してくれて嬉しいです!この日を待っていました!!

和食展の感想

「和食」とは?という問い、そして水の解説から始まる和食展、最高です。日本の水は基本的には軟水で、軟水は成分が溶けやすいので出汁を使うことが多い和食には適しているのだそうです。勉強になります。(ヨーロッパ地域に多い硬水は煮物などに適しているそうです)

楽しみながら学びを得られるコーナーが多くて面白かったです。和食に限らず美味しいものが好きで食べることは喜びだと思っている人間なので、あまり好き嫌いはない方だと思っています。野菜も大好き!ですが野菜が植物だということは普段ほとんど意識しないで食べていました。

私たちが食べている野菜のほとんどは外国から日本に持ち込まれたものが発祥で、昔の人々はそれらを料理にうまく取り入れていき今に至ると。ルーツが定かではないものもあるそうですが、ブロッコリーよりカリフラワーの方が日本に伝わった時期が古いことは意外でした。

みんな大好き、大根たち。大根はそのまま食べても焼いても煮ても何をしても美味しいので素晴らしいと思います。

日々お世話になっている大豆様の紹介パネルです。大豆からできる様々な食材には本当にお世話になっています。大好きです(しかし何故か豆乳はちょっと苦手…)。

人類の叡智の結晶「発酵」についてももちろん解説されていましたが、昔の人々はすごいですね…!これだけでなく上の写真のように豆知識紹介パネル?があちこちにあって、どれもさらっと読める内容で面白いものばかりで良かったと思います。あらゆる人が来る展覧会なので解説がわかりやすいって大事ですよね。

和食には欠かせない魚介コーナーも面白かったです。寿司ネタの中ではえんがわやこはだが大好きな私ですが、あまり意識せずただ美味しいなぁと思いながら食べていたことがわかりました。勉強になります。

会場の天井を悠々と漂う長すぎるナガコンブ。海藻もよく食べますよね日本は。

そしてこちらも初めて知ったことなのですが、贈り物につけるあの紙「熨斗(のし)」の由来となっているのがこの「熨斗あわび」なのだそうです!あわびが元になっていたなんて…!!知らなかったことが多くて面白いですね!博物館の楽しさのひとつは新たな知見を得ること。そういう意味ではこの展覧会本当に面白かったです。へ~そうだったんだ~!が多いんです。

後半は和食の成り立ちについて。縄文時代から近代まで、どのように和食が生まれ変化してきたか学ぶことができます。いわゆる食品サンプルと呼ばれるような模型が盛りだくさん!目が楽しい!!

江戸時代は食に限らず色々な面から面白い時代だなぁと思っていますが、葛飾北斎や歌川広重をはじめとする絵師たちが描いてきた作品に当時の食の様子が描写されているという事実に改めて感動しました。学術書ではなく絵から当時の文化がわかる、素晴らしいことだと思います。

こちらは「豆腐百珍」。料理本です。面白すぎる。昔の人たちもこうしてレシピを記録していたんですね…!

会場には様々な昔の料理が紹介されていますが、中にはこのようにQRコードが付いているものもありました。家で作れますよ!!!(私は食べる専門なので多分作りません)

お腹がすいてくる展覧会ですね。こちらはペリー提督が日本に来た際にもてなされた料理の再現です。豪勢。食品サンプルも昔の料理を再現するというのはなかなかない気がします。貴重です。

サンドウヰッチの作り方が書かれている本も。昔の料理本が面白すぎる。

時代の流れによる食文化の移り変わりがわかる資料としてサザエさんの漫画が紹介されていました。面白すぎる。一般庶民の日常を描いた漫画で当時を知る…!

都道府県別「クックパッド」の検索ワードトップ5紹介コーナーも大変面白かったです。神奈川県民の皆さん、クックパッドで崎陽軒を検索してどうするつもりなんだ。シウマイを家で作りたいのか?(私も崎陽軒好きです)。東京は検索ワードも意識が高めに見えますね。アボカドもガパオも好き全部好き。ほか地方の検索結果も面白かったです。

まとめのような何かとおまけ

総じて面白い展覧会でした!一言で感想を言うなら「面白かった」になると思います。興味がある人だけでなく、良いレジャー施設を探している人、ちょっと暇な人、万人におすすめできる良い展覧会でした。内容も難しくなく目で楽しめる展示が多いのでお子様にも良いと思うし、誰と来ても話のネタに尽きないはずです。

コロナ以降の科博の特別展は大味の展示が多いと個人的には感じていて、今回の和食展のように細かい展示が盛りだくさん!という雰囲気は久しぶりだったように思います。ボリュームも近年の特別展と比べると多く感じました(最低でも2時間くらいはかかると思います)。

ここ数年の特別展が悪かったと言いたいのではなく、会場内で「まだ続きある!?すごいボリュームだな~」と思わせてほしいのです。個人の勝手な感想ですが、科博の特別展にはこれくらいのボリュームを求めたいのです…!

最後に科博めし。和食展のコラボメニューのひとつ「牛タンシチュー 赤味噌仕立て 生海苔バターソース」です!!!科博のレストランムーセイオンは精養軒監修なので、実質精養軒でタンシチューを食べたということになりますね…!美味しかったです!!

特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」

 

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