ユキシロ日記

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特別展「江戸 大奥」/東京国立博物館/2025.07

 

現在の皇居には、かつて大奥が存在した江戸城の本丸、二の丸、西の丸があったことをご存じでしょうか。
一見、華やかに見える将軍の後宮、大奥。歴代の御台所(正室)と側室、その生活を支える女中たちの歴史には、徳川将軍家という大きな権力の狭間に生きてきた女性たちの栄枯盛衰が見えてきます。

その一方、壁書や女中法度などの規則に縛られ、閉ざされた生活の中で、大奥の女性たちはそれぞれの人生における喜怒哀楽を享受してきました。娯楽小説や芝居、ドラマなどで描かれてきた想像の世界とは異なる、知られざる大奥の真実を、遺された歴史資料やゆかりの品を通してご覧いただきます。(公式サイトより)

展覧会名の江戸と大奥の間のスペース、公式だと扇子の絵文字(?)が入っています。赤を基調とした公式サイトは煌びやかで華やか。多くの人がイメージする大奥はこんな感じかもしれませんが、実際のところどうだったのか…?という内容の展覧会です。

まず、私がこのあたりの時代に詳しくないのと、江戸時代であれば庶民の暮らしの方に興味があるので身分が高い人たちのことにはそこまで興味がないというのがあって、そもそもの知識があまりない状態で行ったのですが、多分この展覧会は多少興味がある人が行った方が楽しいだろうなと思いました。

「大奥」が後の世を生きる人たちにとって魅力的なテーマであったことは明らかで、現代のテレビドラマ、漫画、小説などで度々描かれていますが、ちょっと昔の人たちにも人気だったことがわかったのは興味深かったです。

閉ざされた世界で外からはどんな場所だかわからなかった大奥は、江戸の庶民にとって興味津々だったことでしょう。当時、将軍家や大奥に関わることを描くのは禁止されていたそうですが、明治以降はそれができるようになり、大奥に関わる創作物も出てきます。中には大奥はこんな感じだろうと想像で描いた部分があったりと、やっていることが現代の人たちと同じで面白いなと思いました。見えない部分を想像で補完するのって楽しいんですよね。きっと今も昔も。

撮影可能なエリアが少なかったので写真はあまりないですが、上の写真のような二度見してしまうような着物や、婚礼調度品など、大奥で生きていた人たちの暮らしぶりを想像できるような展示品多数。

特に、重要文化財になっている刺繡掛袱紗(興福院所蔵)の刺繍の凄さが本当に凄くて(語彙…)、これが刺繍!?となりました。刺繍好きな人に見に行ってくれと激押ししたいです。

https://x.com/tohaku_edo2025/status/1937797920411058429

着物や調度品もそうですが豪華さの中に繊細さも見えて、芸術品を生み出すというよりは権力を示すためとか見栄えをよくするためとかそういうことが大事だったのだろうと思いますが、力の入れようがひしひしと伝わってきて、大奥とはすごい世界なんだな…と感じることができました。

女の世界でありその存在意義を考えても決して楽しい場所だったとは考えにくい…。しかし、閉じた世界の中で季節や美しい物を愛でながら楽しみを見出し暮らしていた人たちがかつていた、ということは覚えておきたいです。

特別展「江戸☆大奥」

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