ユキシロ日記

ゲームのプレイ日記をメインに、博物館、美術館、音楽など。雑多な趣味ブログです。

ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開/アーティゾン美術館/2023.06

この展覧会は、印象派を起点として、世紀初頭の革新的な絵画運動を経て抽象絵画が生まれ、2つの大戦を経てさらに展開していく様子を、おおよそ1960年代まで、フランスを中心としたヨーロッパ、アメリカ、そして日本の動向を中心に展観するものです。
本展では、石橋財団コレクションから新収蔵作品* 95点を含む約150点、国内外の美術館、個人コレクション等から約100点、あわせて約250点の作品を、アーティゾン美術館の全展示室を使ってご紹介いたします。(公式サイトより)

抽象絵画

皆さん抽象絵画はお好きですか?私は(よくわからないけど)好きです!!

常設展示の一角に抽象絵画のコーナーを設けている美術館もありますが、たくさんの作品を展示しているところはあまりないように思います。しかし!この展覧会はそんな普段あまり目立たない(ような気がする)抽象絵画が主役です!!

展覧会名は「セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」と続いています。そして公式サイトには「抽象絵画の起源と展開を国内外から集結した約250点で展観する大規模展」と書いてあります。これらの言葉通り、抽象絵画の始まりから現代に至るまでの歴史と展開が、12もあるセクション(多!)で丁寧に語られていました。

とてもボリュームのある展示空間で、会場をあとにする時私の後ろにいた人たちが「あ~疲れた~」と言っていたことが印象に残っています。わかります、私も疲れました。これは悪い意味ではなくて、それくらい濃密で盛りだくさんな展覧会だったということです。

美術館が開催する展覧会は鑑賞者が持って帰ることができる「目録」(その展覧会で展示されている作品がすべてリスト化された冊子のようなもの)が必ず置いてあるのですが、これがとても厚かったんです!約250点の作品があったそうなのでさもありなん…という。

(↑こういうやつです)

色と形と好み

たくさんの抽象絵画を観ましたが、やっぱり私には理解できない領域の作品が多いと感じました。絵画作品に何を求めるかは人によって違うと思いますが、これはなにを表しているんだろう…作者の意図は…?みたいなことを考えるのが好きな人にとって、抽象絵画は難易度が高いかもしれません。

でも観ていて楽しいんです。この色好きだな~この塗り方好きだな~この形・模様・デザイン好きだな~、みたいな感覚で鑑賞してきました。美術鑑賞はこのくらい適当なノリで楽しむのも大いに有りだと個人的には思っています。

(フランティセック・クプカ 「赤い背景のエチュード」 アーティゾン美術館所蔵)

この作品は展覧会のメインビジュアルになっていますが、黒い額縁とセットで観ると印象が変わる気がしました。とても好きな色合いです。これがそのまま服にドーンとプリントされて売られていたら買いそうです(ミュージアムショップに控えめデザインのTシャツはあります)。

(リー・クラズナー 「ムーンタイド」 アーティゾン美術館所蔵)

これも好きです。良い色。良い配色。服が欲しい。そういえば私はこんな感じのデザインの服が好きだったような気がします。割と派手な…というか主張が強そうなデザインの服は好きです(似合うかどうかはともかく)。

こうやって見ていくと、絵画とデザインの違いって何なんですかね。どこかの美術館がこのテーマで展覧会をやっていたような気がするのですが…と思ってちょっと検索してみたら沼の入り口が広がっていました。「アートとデザインの違い」とは…哲学の領域に近い話だと思います。面白いです。

アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)は、開館の準備段階から抽象絵画の収集に力を入れてきた、とありました。そしてこの展覧会で、現段階におけるその成果をご覧いただきます、とも。

この書き方、美術館側の自信の表れだと思いました。このように主催者が自信を持っていることがわかる展覧会は良いですね…!事実、半数を超える作品はアーティゾン美術館が所蔵するものでした。気合いが入っている展覧会は見応えもパワーもあって疲れますが、鑑賞後の満足度がとても高くなるので非常に好きです。

初めてのアーティゾン美術館

前を通ったことは何度かあったのですが入ったのは今回が初めてでした!アーティゾン美術館初体験をさらに素晴らしいものとするため、館内のカフェを事前予約し、お洒落ランチをいただいて来ました!最高でした。

お洒落サラダ、お洒落水。

お洒落デザート、お洒落パン&パスタ。

私は芸術鑑賞も好きですがそれ以前に美術館が好きなんだと思います。美術館って綺麗で非日常感があってとても良いんです。天井も高いし(大好き)。

それと、近くでビル工事が行われていて最高でした。これに関してはまた別のところで書きたいなと思っていますが(書きました→こちら)、クレーン大好き人間なので美術館の中からビル工事現場とクレーンを舐めるように見ることができてあまりにも良すぎました。

ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ|アーティゾン美術館 (artizon.museum)

 

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