初めてのヨックモックミュージアム
この日、私は根津美術館とワタリウム美術館に行く予定を立てていました。偶然出会ったブルーブリックラウンジ(ヨックモック青山本店に併設しているレストラン)でお昼を食べた時、近くにヨックモックミュージアムという名の美術館があることを初めて知りました。時間もあるし近そうだし行ってみよう!ということで、(私にとっては)未知の街である南青山をふらふらと歩き、少し迷子になりながら到着。
静かな住宅街にあるこの美術館は2020年にオープンしています。ヨックモックグループが30年以上の時間をかけて集めてきたというピカソのセラミック(陶器)作品を中心とする美術館です。ピカソといえば絵画!と思う人も多そうですが(私もそうでした)、晩年はセラミックの作品も数多く残したそうです。
ピカソのセラミック
ピカソと20世紀美術の代表的な研究者である河本真理氏(日本女子大学教授)を監修者にお迎えし、ピカソのセラミックの世界を、いま改めて「モダン」――言い換えれば「クラシック」と融合する「モダン」――の視点から読み解く、刺激的な展覧会です。
本展では、ヨックモック・コレクション所蔵のピカソのセラミックを、20世紀美術の中に位置づけながら、その新しい⾒⽅をご紹介します。遊び⼼に満ちた、多彩なピカソ芸術の世界に触れてください。(公式サイトより)
芸術作品というとオリジナル一点もの、というイメージが強いかもしれませんが、晩年のピカソは量産できるセラミック作品(「エディション」と呼ぶそうです)も多く制作しました。
誰でも勝手に量産していいわけではなく本人が許可したものだけ…ということですが、ただ一つのオリジナルという形ではなく多くの人が楽しめるようなものをピカソが制作していたというのは意外でした。このあたりの歴史は全然知らなかったので、ピカソのイメージが変わった…いや、深まった気がしました。
(パブロ・ピカソ 「青地の魚」)
ピカソはセラミック作品にもキュビスムの要素を取り入れたり、それまでにはなかったような斬新な解釈を見せたりと、個性際立つ作品をたくさん残したそうです。
まとめのような何か
とても良い雰囲気の美術館でした。新しい建物ならでは(?)の綺麗さ、上の階は木の温もりを感じるだけでなく木の香りまでしました。お手洗いも新築の家のような雰囲気でとても好みでした!(お手洗いの印象って大事ですよね…!!)
上の写真は出口から出たところで撮ったものです。雰囲気が良い…!!1階にはとてもお洒落で落ち着いた雰囲気の併設カフェがありましたが全然人がいなかったので穴場だと思います。この日はお腹いっぱいで行けなかったのでまたいつか行ってみたいです。
こちらは2階の(多分)常設のコーナー。写真が下手で雰囲気が伝わらないと思うのですが、この空間も非常に良かったです。作品の絵柄をひとつひとつ見ながら真ん中にあるイスに座ってぼ~っとするもよし。
普段どれくらい混むのかわからないので何とも言えませんが、全体的に静かで落ち着いた雰囲気の美術館だったので、リラックス目的に行くのも良いかも、と思いました。
開館記念第3弾「ピカソのセラミック-モダンに触れる」展 | ヨックモックミュージアム (yokumokumuseum.com)
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