ユキシロ日記

ゲームのプレイ日記をメインに、博物館、美術館、音楽など。雑多な趣味ブログです。

ショパンコンクールを楽しめなかった話

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つい先日幕を閉じた「第18回ショパン国際ピアノコンクール」。世界的にも有名で歴史あるこのコンクールはクラシック音楽にそこまで詳しくない私でも存在を知っていました。クラシック音楽を聴くのは好きだしショパンも好きですが、このコンクールに興味を持ったことは今までありませんでした。しかし、そんな私が今回ちょっと見てみよう(聴いてみよう)かなと思ったのは角野さんが出場していたからだと思います。

 

かてぃんさんを知る

ピアニスト角野隼斗さんの演奏はご縁があって何回か生演奏を聴いたことがあります。

ラフォルジュルネTOKYO2019/国際フォーラムなど/2019.05

世界まるごとクラシック2020/東京国際フォーラム/2020.02

角野隼斗 ピアノリサイタル/サントリーホール/2020.12

角野隼斗 オールショパンリサイタル/浜離宮朝日ホール/2021.09

私が角野さんをどこで知ったのか、もうはっきりとは覚えていないのですが、クラシック音楽ではなかったことは確かです。記憶にある中で言うとYouTubeで偶然見かけたこちらの動画↓がきっかけだったような気がします。私は「なんだこの人…」から角野さんを知ったのです。

しかも彼は「かてぃん」さんでした。なんかすごいピアノを弾く人がいるな…と思って過去の動画やあれこれを検索していくうちに、かてぃんさんは角野さんで有名なコンクールでかつて優勝していて(当時)現役東大生で…という色々なことがわかってきました。YouTubeだけを見ているとあまりそんな感じがしないかもしれませんが、クラシック音楽を弾くピアニストでもあるということを知りました。

ショパンコンクールが始まった

そんなかてぃんさん(角野さん)がショパンコンクールに出場すると。今まであまり興味はなかったけどちょっと覗いてみようかなと思いました。コンクールの様子はリアルタイムで配信されていて、あとからそれを見ることもできるようになっていました。チャット欄もあって、これについては大なり小なり荒れていたようなので存在意義が問われてもいいのでは…と個人的には思っていますが、公式がどうしてもチャット欄を残しておきたいならそれはもう仕方がありません。

結果から書くと、角野さんは3次予選まで進みました。私は1次予選の演奏まではYouTubeでチェックしましたが、実を言うとその先はチェックしていません。1次予選が終わったあたりで急にスッとこのコンクールに対する興味が消えていました。不思議なくらいに。

興味がなくなった

もう少し正確に書くと角野さん以外の人の演奏も少し聴きました。皆さん素晴らしかったです。音楽のこともショパンのこともほとんど知らない私が言えることはこれくらいです。みんな上手い。しかしこれも1次予選までの話で、そのあとは聴いていません。

応援している人が出ているのだからその雄姿を見届けることくらいしてもいいのではないかと自分でも思うのですが、そう思いながらも興味は完全に薄れていました。気付けば結果すらどうでもよくなっていて、角野さんが3次予選まで進みその先に行けなかったことを知った時も「ほう、そうですか」くらいの気分でした。すっかりどうでもよくなっていました。

「コンクール」が苦手

これ、自分でも不思議で、なんでだ?と思い考えてみたのですが、おそらく私は自分が思う以上に「コンクール」というものが苦手なんだなと結論が出ました。音楽を含め芸術の分野は点数を付けるものではないと、私は常々思っています。コンクールとは点数をつけるものです。順位を決めるものです。私がこれを苦手と感じるのは当然な気がしてきました。

素晴らしい演奏が続く中、この人たちは今ここで競争しているんだ…結果として順位が決まるんだ…と思うと素直にその音を楽しめない自分がいました。ショパンコンクールに人生をかけて臨んでいる人がいるかもしれません、私のような音楽に詳しくもない一般人がとやかく言うことではないのかもしれません。ですが、どうしても楽しめない。素晴らしい演奏だということはわかっているし聴いていて凄い!なんて美しいんだ!と思う瞬間もありましたが、今振り返ってみても楽しくはなかったなと思うのです。

もうここまでくると前提の話で、私はコンクールが駄目みたいです。ショパンコンサートだったら良かったななんて思う始末です。音楽に好き嫌いがあるのは当然ですが、審査員でもない人たちが演奏を評価しようとしているのも無理でした。少し前にも書きましたがチャット欄が荒れていたというのも無理でした。素敵な音楽を聴くのに邪魔をしてくる要素がコンクールには多すぎると思いました。疲れるのです。音楽を聴きたいのに疲れるのは自分としても意味がわからないのです。

このコンクールについて少し調べてみて、その歴史や審査方法については詳しく説明してくれている記事がたくさんあったので少し理解できました。しかし、調べてもわからなかったのはこれがコンサートではなくコンクールである意義です。そこがわかりませんでした。知っている人がいたら教えていただきたいです。何故コンサートではなくコンクールなのか。順位を決めなければならない理由はあるのか。そこに明確な意義があれば私もこのコンクールを楽しめた可能性はあると思います。

すべて自分の考え方によるものなので、ショパンコンクールを楽しめた人を否定する気は一切ないですし、この歴史あるコンクールの存在を否定するつもりも全くありません。でも私は駄目でした。

すべてを追う必要はない

前々から思っているのですが、自分が応援している人が出るからといってすべて追いかけないといけない、なんてことはないと思います。今回で言うと私は角野さんの活動を応援してはいますが、ここで書いてきたとおりショパンコンクールは駄目でした。ファンならすべて応援すべき!という考えの人がいてもおかしくないとは思いますが、自分の意思に反する応援の仕方はいつか無理が出てきて崩れることがわかっているので、私はマイペースに応援していきたいと思っています。

ただ、最後にひとつ。角野さんを知らなければショパンコンクールについてこんな風に調べるなどしなかったと思うし、自分の知らない世界を見ることができました。そこに関してはやっぱり感謝しています。これからもいろんな世界を見せてくれそうな角野さんの活動を、心から応援しています。

追記ː全国ツアーの感想を書きました→こちら

 

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