約50万点の文化財を所蔵するエルサレムのイスラエル博物館は、印象派も珠玉のコレクションを誇ります。本展は同館から、印象派に先駆けたクールベ、コロー、ブーダン、そしてモネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、この流れを発展させたポスト印象派のセザンヌ、ファン・ゴッホ、ゴーガン、さらに印象派の光と色彩の表現を独特の親密な世界に移し変えたナビ派のボナールやヴュイヤールの作品69点を厳選、うち59点が初来日の名品の数々とともに、印象派の光の系譜をたどります。(公式サイトより)
三菱一号館美術館
東京駅と有楽町駅の間あたりにある美術館で、前をとおったことは何度かあったのですが中に入ったのは今回が初めてでした。高層ビルが立ち並ぶ丸の内でこのような緑の多い場所は珍しい気がします。周囲には手入れされた庭やお洒落なレストランがあり、この一帯だけ異空間っぽさがあって素敵です。
中はこんな感じで外がお洒落なら中もお洒落です。館内を歩いているだけでワクワクします。大きな部屋がドーンとあるタイプではなく小さな部屋がいくつもあってその各部屋に作品が飾られている、そんな美術館で建物ごと楽しめました。好きです。
併設のカフェがとても素敵だという情報を事前に得ていたのでお昼はここで食べようと思っていたのですが、休日のお昼時に行ったからか1時間待ちだったので今回は諦めました…。次の機会があれば必ず…!
印象派・光の系譜 感想
(↑モネの作品。写真撮影OKとは驚きました。この写真では全然良さが伝わっていない気がします…綺麗でした)
タイトルのところは省略してしまいましたが、この展覧会の正式名称は「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン」です。長いです。そして「あなたの知らないモネが来る」という宣伝文句になっています。
イスラエル博物館の存在そのものを初めて知りました。首都エルサレムにある国立の博物館で、最古の聖書「死海文書」があることで有名なのだとか。そんな博物館から来た作品のうち59点が初来日だそうです!自分がこの先イスラエルに行っている未来が全く想像できないのでこういった機会は本当にありがたいです。貴重な作品の数々を楽しませてもらいました。
(↑ピサロの作品。少し離れたところから見た時の美しさが凄かったです。なんて綺麗なんだろう…)
よく耳にする言葉ですが意味は全然わかっていなかった「印象派」について、この展覧会はそこに焦点をあてているということもあって少しわかった気がしました(少しだけですが…)。美術史も絵画を観ながら知ることができると本当に面白いですね。
(↑ゴッホの作品。先日ゴッホ展に行ってからというものとても気になる存在のゴッホ。やっぱり好きでした)
そこにある風景をそのまま捉える、同じ風景でも天候によってその景色は変わる、それを絵画としてどう表現するか…。日本でも知名度の高い画家からそうでもなさそうな画家まで、たくさんの画家が表現した風景がそこに広がっていました。印象派と一言で言ってもやっぱりみんな違うわけで、その違いを楽しむこともできた気がします。
美術館で絵画を観る時は離れたり近寄ったりしていろんなところから楽しんでいます。全体を観ておおお~~!!と思うのも好きですが、筆の動き(?)がわかるところまで近付くのも好きです。美術館に行って自分の目で観るということの良さはここにある気がします。普段はイスラエルにある絵画が今自分の目にあるんだ…!という不思議な感動もありました。
イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜 ― モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン|三菱一号館美術館(東京・丸の内)
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