東京都美術館、初めて行きました! 科博やトーハクに行くことが多いのでこのあたりには馴染みがあるのですが、この美術館は行ったことがなく未知でした。思っていたより広くて驚きました。
20世紀を代表する芸術家イサム・ノグチ(1904-1988)は、彫刻のみならず、舞台美術やプロダクトデザインなど様々な分野で大きな足跡を残しました。
しかし、彼はその生涯を通じて一貫して彫刻家であり続けました。
晩年に取り組んだ石彫は、ノグチ芸術の集大成というべき世界です。本展では、晩年の独自の石彫に至るノグチの「発見の道」を様々な作品で辿りつつ、ノグチ芸術のエッセンスに迫ろうとするものです。(公式サイトより)
イサム・ノグチの作品
彫刻と空間は一体であると考えていたノグチの作品に相応しい、特色ある3つの展示空間の構成を試みます。(公式サイトより)
ということで、広い大きな部屋3つを順番に進むという構成でした。
ここは第一展示室。第一と第二は写真撮影OK、第三は撮影禁止となっていました。これ、自分で写真を見てもそう思うのですが、写真じゃ何も伝わりませんね…。空間の広さもこの写真ではわからない…この周りにたくさんの作品が置かれているんです。
人は割といましたが、それでも非日常を感じる良い空間でした。絵画作品もそうかもしれませんが、彫刻作品は立体なのでどんな空間に作品を置くかというのも重要な気がしてきました。彫刻と空間は一体である…まさにその通りですね。
彫刻作品の感想を書くのは難しいですね…と思いつつ、この写真は特に好きでした。シュッとしているところとか…(語彙)。金属や石であることは確かなんですけど、自然のものに確実に手が加えられて作品になっているところ、なんだか不思議な気持ちになります。
撮影禁止だった第三展示エリアにあった石の作品群は特に好きでした。晩年は石の彫刻に取り組んだイサムノグチ、石の声を聞いていたという彼は何を思いこれらを作ったのか。どこからが石でどこからが作品なのか…(哲学)。
運命の出会い
このヘビのような作品をご覧ください。タイトル「下方へ引く力」という作品です。右が今回見たもの、そして左は2年ほど前に横浜美術館に行った時に見たものです。
なんと、同じ作品に違う場所で違う時に出会うことができたんです!!(大興奮)
本当にびっくりしました。見た瞬間に「あれ…これ見たことある!」とわかりました。元々は横浜美術館が持っている作品だそうです。こんな形で再会できるなんて…運命を感じざるを得ません。
そしてやっぱり展示の仕方によって見え方が違うなぁと思いました。芸術って面白いですね。
「価値あるものはすべて、最後には贈り物として残るというのはまったく本当です。芸術にとって他にどんな価値があるのでしょうか」と語っていたノグチ。
本展覧会において、われわれが今、希求してやまない何かをその作品は示してくれるに違いありません。(公式サイトより)
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