- 前置き
- ティムバートンは本当にすごい
- 本編感想
- 01:オープニング/昔々の物語
- 02:♪ハロウィン・タウンへようこそ(THIS IS HALLOWEEN)
- 03:♪ジャックの嘆き(JACK'S LAMENT)
- 04:♪クリスマスって?(WHAT'S THIS?)
- 05:♪ハロウィン・タウンの町会(TOWN MEETING SONG)
- 06:実験
- 07:♪ジャックが変だ(JACK'S OBSESSION)
- 08:♪サンディ・クローズを誘拐しろ(KIDNAP THE SANDY CLAWS)
- 09:サリーの悪い予感
- 10:♪クリスマスを始めよう(MAKING CHRISTMAS)
- 11:本物のサンディ・クローズ
- 12:♪ウギー・ブギーのうた(OOGIE BOOGIE'S SONG)
- 13:道を照らすゼロ
- 14:♪サリーのうた(SALLY'S SONG)
- 15:クリスマス・イヴの悪夢
- 16:撃ち落とされたジャック
- 17:♪哀れなジャック(POOR JACK)
- 18:友達の救出
- 19:♪フィナーレ~サンタの贈り物(FINALE)
- 20:エンド・クレジット
- 終わりに
前置き
好きな映画は?と聞かれたらこの映画と答えます。後にも先にもこれ以上魅力を感じる映画はほかにないと思います。好きというだけならほかにもたくさんの映画が思い浮かびますが、私にとってこの映画はその域を超えて殿堂入りしているような感覚で、出会えて良かったと心から思う映画です。
世間的に評価もされていていまだコアなファンに囲まれ、興行収入的にも悪くなかったというこの映画。仮にそうでなかったとしても私は自信を持って大好きだと言えます。なぜなら自分の中で確実に殿堂入りしているからです。ほか作品や周囲の評価などどうでもいいところにあるのです。
ティムバートンは本当にすごい
いきなりですがこの映画は映画監督として多くの人が知っている(であろう)ティムバートンが原案を考え製作に関わった映画です(監督は別の人)。そしてディズニー映画の枠の中にあります。なので、映画を見たことがなくてもディズニー好きな人は知っている可能性が高いのではないかと思っています。ハロウィンからクリスマスの季節になるとディズニーランドにも顔を出し始めるし、プレステのゲーム「キングダムハーツ」シリーズでも取り上げられているので、割と馴染みがある人は多いのかもしれません。
ここで本編の感想に入る前に、ティムバートン凄いねということを少し書いておきたいと思います。このあと本編を見ながら語りますが、ハロウィンしか知らなかった主人公が初めてクリスマスを知りそれに憧れ自分でクリスマスを作ろうとするストーリーです。人生何回繰り返してもこんなに奇抜で温かいストーリー私には思い浮かびません。
キャラデザインについても、一見不気味で可愛く見えないデザインのように感じるかもしれませんが、ひとたび映画を見たら…愛おしくて仕方がなくなります。こういうキャラクターを作ることに関してこの人は本当に才能に溢れているとしか思えないし、自分の頭の中にあることを外に出してくれてありがとうと言いたいです。
本編感想
さて、これから本編を見ながら感想を書きますが、通しでがっつり見るのはかなり久しぶりです。どういう書き方をしようが考えた結果、チャプターごとに区切っていくことにしました。かなり長くなると思いますが好きすぎる音楽についても語るにはこうするしか…!ダニーエルフマンの音楽も最高ですからね!
ちなみに、今回は英語音声日本語字幕で見ます。市村正親さんたちの吹き替えも好きですがどちらかというと英語の方が好みです。頭に♪が付いているチャプターは音楽部分です。言い忘れていましたがこの映画、ほかディズニー映画と似ていてミュージカル仕立てです。
01:オープニング/昔々の物語
駄目だ開始5秒で既に懐かしさと久々に見た喜びでもう胸が苦しい。この時点から手作り感がそこはかとなく出ていて温かみを感じます。
02:♪ハロウィン・タウンへようこそ(THIS IS HALLOWEEN)
大好き。一時期狂ったように聴いていたのでこの曲多分歌えます。一コマずつちまちま動かしながら撮影していくストップモーションアニメの映画ですが(今頃説明)、このシーンでそのコマ撮りの雰囲気を味わうことができます。今だったらストップモーションでももっとなめらかに動かせるような気がしますが、この映画は適度に人が頑張って動かして撮った感が残っているように見えて、もう愛おしくてたまらないんです。人が作ってるんだよこの映画…という何とも言えない温かい気持ちになります。
一曲の中でハロウィンタウンの雰囲気や主人公ジャックがこの町にとってどのような存在であるかを説明している重要なチャプターなわけですが、ここの歌詞で「怖くなけりゃ楽しくない」「この町では怖いことが普通のこと」と歌われています。これが後々重要になってくる大事な要素なのですが、サラッと歌の中で説明してくるところ大好きです。この町の住人は「怖いこと」が好きなんです。
町長さん大好き。初っ端からぶっとんだことをしてくるサリーも好き。路上で音楽を奏でている皆さんも好き。
03:♪ジャックの嘆き(JACK'S LAMENT)
ジャックがソロで歌うシーンです。ゼロ可愛いよゼロ。英語ではこの映画の音楽担当ダニーエルフマン本人が歌っています。なんて素敵な声。そして美しいメロディー。
そうそうこの映画、DVDのパッケージにもがっつり描かれているように月が非常に印象的です。全体的に色使いが暗い映画なのですが、そんな中眩しいくらい明るくて綺麗な月が映える映える。そんな月をバックに歌うジャックを見ていると、毎年同じことの繰り返しなこの町のハロウィンに飽きていることが伺えます。
そんなジャックを陰から見つめるサリーの姿が。一見おとなしくて健気に見えるサリーですが、やってることはかなり過激だと思います(自分の腕切り離したり生みの親である博士に毒盛ったり)。そういうところすごく好き。ちなみにフィンケルシュタイン博士も憎めなくて好きです。脳みそそのままポリポリするところとか可愛いと思います。
で、なんと言っても私は町長さんがとても好きです!!この映画の中で一番好きなキャラです。超ハイパーお調子者で長いものに巻かれろタイプで無駄に高い帽子も階段をのぼる時異様に素早いのも全部好きです。今発見したのですが町長さん指4本じゃないですか…!両生類だ…だから好きだったんだ昔から(絶対に違う)。
04:♪クリスマスって?(WHAT'S THIS?)
ふらっとクリスマスタウンに迷い込んだジャックのシーン。最高に素敵な良いシーンですね!きらびやかで明るく楽しそうなクリスマスタウンがハロウィンしか知らなかったジャックの目にどう映っているのか、このシーンそして音楽を聴いているだけで伝わってきます。初めて見る世界にワクワクするってこういうことだよ!と思います。
05:♪ハロウィン・タウンの町会(TOWN MEETING SONG)
ハロウィンタウンのみんなが必死に探しているのにジャックときたら完全にバカンス帰りとしか思えなくて笑えます。このタウンミーティングも大好きです。クリスマスはいわゆる初見だったジャックがこれまた完全初見であるハロウィンタウンの住民にクリスマスを説明するという内容ですが、ハロウィンタウン住民のズレっぷりが愛おしくてたまりません。ここの町では怖いことが全てです。裏方として照明を担当している町長さんも可愛いですね!
さて、そうは言ってもまだクリスマスを掴みきれていないと感じているジャックは、自ら調べてクリスマスというものを理解しようと試みます。ナイトキャップ姿のジャック可愛いし、ひょうのうを頭に当てている博士も可愛いしみんな可愛いね!
06:実験
頼れる博士に借りた実験器具でクリスマスを解明しようと実験を始めたジャック。理系だ…。なんともワクワクする実験シーンの裏で、サリーの個性と性格が光ります。
07:♪ジャックが変だ(JACK'S OBSESSION)
サリーの心配をよそに悩み続けるジャック。クリスマスとは何なのかという問いに対して理論的に?答えを出そうとする姿、さっきも書きましたが完全に理系のアプローチ。この曲の中で開き直って自信満々になるジャックの切り替えの早さ大好きです。
そして私もジャックに仕事を割り振られたい。自分だったら何ができるかなぁと本気で考えています。
08:♪サンディ・クローズを誘拐しろ(KIDNAP THE SANDY CLAWS)
季節限定でディニーランドのホーンテッドマンションがナイトメアー仕様になりますが、アトラクション内でこの曲のアレンジが流れていますね。悪ガキ3人衆の曲です。上下関係はないと思いますがなんとなくショックが一番力関係的に強そうでたまりません(バレルが弱そう)。ノリとテンポが軽快な曲ですが、内容はサンタをどうやって誘拐するかという物騒な曲です。
09:サリーの悪い予感
ジングルベルのメロディーを鳴らしてこれを演奏してほしいと音楽家たちに頼んだジャックですが、音楽家たちが耳コピで演奏したら今にも死にそうな短調に変わっているというこのシーン、超好き!ハロウィンタウンには長調の曲はなさそうです。
そしてジャックの身を案じて危険だと本人に伝えるサリー。聞く耳を持っていないジャックはそんなサリーにも仕事を依頼します。サリーも本当は不安でたまらないことに協力なんてしたくないのでしょうが、気を寄せている人に君にしか頼めない、信じてるなんて言われたら断れないですよね…。サリー可愛いな…。
10:♪クリスマスを始めよう(MAKING CHRISTMAS)
この曲もシーンも大好き。彼らなりに真剣に楽しくクリスマスを作成しているのはわかるのですが怖さが重要だと思っているハロウィンタウン住民が作るクリスマスはちょっと不気味でホラー感が漂っています。そんなハロウィンタウン住民が愛おしくてたまらない…。途中からクリスマスタウンと交互に場面が変わる演出になりますが、この2つの町がいかに違うかという対比になっていて面白いです。フィンケルシュタイン博士なにげに相当優秀なのでは?。
11:本物のサンディ・クローズ
めでたく(はないけど)ハロウィンタウンに誘拐されてきてしまった本物のサンタさん。まごうことなき誘拐ですからねこれ。そんなサンタさんに「今年は僕に任せて下さい」と言い切るジャックの自信、前向きさ、私に分けてほしい。
12:♪ウギー・ブギーのうた(OOGIE BOOGIE'S SONG)
案の定ブギーのところに来るハメになってしまったサンタさん。そしてここで初めて姿を見せるこの映画の悪役であるブギー、お洒落で大人っぽいジャズナンバーを歌います。最高に良いですよねこの曲も。
自ら名乗っていますがブギーはイカサマが得意なギャンブラー。サンタさんが来てしまったここもギャンブルをするためのカジノっぽいところです。クリスマスタウンとはまた違ったギラギラしたネオンで溢れるステージで気持ちよさそうに持ち曲?を歌いながらサンタさんで遊ぶブギー、お腹ぽよんぽよんしていて可愛いなといつもこのシーンで思います。
13:道を照らすゼロ
相変わらず短調の曲で盛り上がるハロウィンタウン住民が愛おしすぎるわけですが、遂にジャックの準備も整いました。サリーの頑張りもむなしく鼻が明るいゼロを先頭に出発してしまうジャック。
14:♪サリーのうた(SALLY'S SONG)
同じことしか言っていなくてすみません。でもこの曲もすごく良い曲ですよね。例の音楽隊の演奏をバックに歌うサリーのソロ曲です。消えてしまいそうな儚げで美しメロディーがサリーの心情をよく表しています。ジャックは罪深い男です。
15:クリスマス・イヴの悪夢
なんだかタイトル回収のようなチャプター名ですね。随分と調子に乗るサンタ姿のジャック、自分がサンタだと言わんばかりに軽やかにおうちを周り自分たちが用意した恐怖のプレゼントを配って回ります。好きですこのシーンも。ジャックたちが考える最高のプレゼント、私もいくつか欲しいです。
不審者扱いをされ警察にどんどん苦情が入れられていくの笑ってしまうのですがジャックとしては全然笑い事ではありません。軍隊まで登場し排除されかけるジャック。サンタが来ることを楽しみにしていた子供たちにとっては悪夢です…。プレゼントが噛みついてきたり追いかけてきたりするんだから…(私は欲しいけど)。
ジャックを心配して一人で行動に出るサリー、ハニートラップに簡単に引っかかるブギーがちょろすぎて可愛いです。
16:撃ち落とされたジャック
軍隊に撃ち落されてしまったジャック…その様子はハロウィンタウンのみんなも遠隔で見ています…。町長さんお前ってやつは。
17:♪哀れなジャック(POOR JACK)
撃ち落とされてボロ雑巾のようになってしまったジャック。自分のしたことの取り返しのつかなさに気付き嘆きの歌を歌います。この曲は前半悲しく、そして後半はすごい早さで開き直ったジャックが強めに歌う曲に変化します。この変わり身の早さよ。ジャックのポジティブさ本当に素晴らしいし見習いたさしかありません。きっと普段から自己肯定感が高いから一度の失敗くらいじゃ駄目にならないんだと思います。
18:友達の救出
さあ復活したジャックに怖いものはありません。捕われてしまったサンタさんとサリーを救いに向かいます。ジャックvs.ブギー、このジャックの圧倒的な強さとカリスマ性、素晴らしい。
ちょっといい雰囲気になっているジャックとサリーにライトが当たるところ、町長さんの調子の良さと空気の読めなさと心底迷惑そうにするジャックの目が大好きです。
19:♪フィナーレ~サンタの贈り物(FINALE)
このラストシーン、サンタが戻ってきて幸せなあちらの世界とジャックが生きて戻ってきて幸せなこちらの世界、みんなハッピーエンドで本当に素敵な結末だと思うし、サンタさんの粋としか言いようがないプレゼントも素晴らしいなと思います。
さらに本当のラストシーン、相変わらず綺麗な月だこと。真っ暗な空と黄色い月と雪の白、素晴らしい色使いです。
20:エンド・クレジット
あ~良い映画だった~やっぱり好きだ~、となりました。見るのは久しぶりだったのですが全部覚えてますねこの映画に関しては。このエンドクレジットは本編で流れた名曲メドレーなので必聴です。私はこの映画でダニーエルフマンという音楽家を知りましたが、ほかの映画に提供している曲も素晴らしく、ここで知ることができて良かったと思います。関連コンサートにも何回か行ったことがあります。
終わりに
誰しも好きな映画のひとつやふたつあるかと思いますが、ただ好きというだけではなく、出会えて良かったと思える映画に生きているうちに出会えたことを嬉しく思います。
もっと色々語ることもできるとは思うのですが、収拾が付かないのでこのへんで終わりにします。この素晴らしく魅力に溢れる温かい映画が後世まで残り多くの人から愛されますように。
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